コロナ前の生活に戻り、人々の行動が活発になるにつれ、騒音によるトラブルも増えてきました。
私自身も自宅が公園と隣接しており、子供の叫び声など様々な騒音に悩まされてきました。
騒音問題は、大別すると、マンションやアパートなどの同じ建物(敷地)内で起こる場合と、自分が住んでいる敷地外の隣家や公園などで発生するパターンがあります。
同じ建物内に住んでいて、上の階や隣室の人間が騒がしい場合は、究極的には引っ越すしか方法はありません。
敷地外の場合は、自分で騒音対策をする事で、ある程度はやわらげる事も可能です。
一番手っ取り早い方法としては、窓に「窓用ワンタッチ防音ボード」を取り付ける方法があります。
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窓用ワンタッチ防音ボードは、遮音シートを吸音材で挟んだ形状で、窓にはめ込む事で(窓を壁にする)騒音対策になります。
楽天市場やYahooショッピングでの購入が可能で、窓枠の正確なサイズを測る事で、一枚一枚オーダーメイドで製作してくれます(サイズにより価格が異なります)
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内窓とは違い、工事を必要としませんので、賃貸物件での使用も可能です。
ただし、価格がやや高いので、今回は自分でできる騒音・防音対策のDIYについて紹介します。
Contents
騒音とは?
騒音とは、不快な音やうるさい音(声)のことを指します。
騒音によるストレスは、人々の健康や生活に悪影響を与えるため、何らかの対策が必要です。
一般的に、騒音のレベルは、音の大きさや周波数、時間的なパターン、その人の感じ方によって決まります。
騒音の種類
騒音は、さまざまな状況や場所で発生しますが、大別すると、機械による騒音と、人の声や行動による騒音があります。
機械音による騒音
機械音による騒音には以下のようなものがあります。
- 交通(飛行機、車、電車、バイク、暴走族)
- 建築作業(足場組み、建設機械、電動工具)
- 工場の機械音など
飛行機は空気を伝わっての振動、車や電車は地面を伝わっての振動となり、単に騒音対策をしても防ぎきれない事もあります。
人の声や行動による騒音
人の声や行動による騒音には以下のようなものがあります。
- 子供の叫び声、若者の騒ぎ声
- マンションやアパートの上階の歩く音
- 野球(バットでボールを打つ、高速でのキャッチボール)
- サッカーやバスケットのボールの振動
- 楽器や音楽など
騒音の感じ方は、人それぞれですが、私の場合は、人の声や行動による騒音のほうが、強くストレスを感じます。
幼少期の子供の声(奇声)は、サイレンと同レベルと言えますし、声変わりを終えた中高生の声は大人と変わらず、大人が騒いでいるのと同じです。
また、人間というのは人数が増えれば増えるほど、声が大きくなります。
子供の声は騒音か?
少し前に、長野県の公園が、たった一人の苦情で閉鎖になるというニュースがあり、子供達がかわいそうだという取り上げ方をされていました。
テレビでも頻繁に取り上げられていたので、ご存知の方も多いと思います。
また、その直後に岸田首相や小泉進次郎議員がこぞって「子供の声は騒音ではない」と法制化を目指すという報道もありました。
選挙に向けての人気取りでしょうが、あまりにも安易な言動にあきれて物が言えません。
実際に公園や保育園に隣接して、24時間365日住んでから言ってほしいと思います。
世間から見れば圧倒的な少数派かもしれませんが、子供達の騒音に耐え、多大なストレスを抱え、我慢している人間もいる事を知ってほしい。
そして、子供達の騒音が原因で実際に健康被害が出ている事実も知ってほしいと思います。
「子供の声は騒音ではない」と言うのであれば、騒音でなくなるような対策を立て、その予算をどうするのかまで考えた上で発言してほしいと思います。
私は個人的には、もう住宅地の公園は閉鎖したほうが良いと思います。
どうしても、住宅地の公園を維持するなら、ドーム型にして、音が一切漏れないようにしてほしい。
また、少子化で教室が余っているのであれば、それぞれの遊びに適した練習場所として開放してはどうだろうかと思っています。(例:スケボーなど)
騒音対策の具体例
一般的な騒音対策としては、以下のような対策があります。
- 直接注意をする
- 役所や自治会に相談する
- 自分で防音対策をする
順に考えてみましょう。
直接注意をする
ひと昔前(といっても昭和ですが)では、直接注意するのが当たり前だった時代もあります。
実際、私も「やかましい!」と、子連れの親子や建設作業員に文句を言いに行った事があります。
しかし、時代も随分と変わってきました。
典型的に思うのは、「親」の意識の変化です。
もちろん、迷惑をかけて申し訳ないという気持ちの親も多いと思いますが、子供が散々迷惑をかけておきながら、開き直っている親もいます。
子供に注意をせず、スマホばかり見ている親もいます。親が注意しないのだから、子供は善悪の区別がつきません。
善悪の区別がつかないまま、今度は子供達だけで遊ぶようになる訳ですから、手が付けられない子供達が増えていきます。
また、現在は子供(中高生)でもスマホを持ち、SNSをやってるのが当然の時代です。
直接注意する場合でも、できるだけ感情的にならず、倫理的に注意したほうが良いかもしれません。
こちらの居場所(住所)が知られていて、向こうの居場所(学校や住所)が分からない場合は、直接注意すべきか、よく考えたほうが良いでしょう。
役所や自治会に相談する
自分で直接注意しない場合は、自治会や役所に相談する事になります。
私も役所に相談した事があります。各自治体で異なるかもしれませんが、公園の騒音問題は建設課が受け持っている事が多いようです。
自治会や役所に相談する場合は、その担当者次第というのが、現実です。
親身になって対策を考えてくれる人が担当になってくれれば良いですが、大抵は苦情を言っているこちらを迷惑人物として扱う事が多いようです。
私が相談した時も、形式上は紳士的でしたが、面倒くさそうな対応が随所に見えました。
こういう風に言っておけば、そのうち諦めてくれるだろうといったマニュアルがあるのかもしれません。
自治会や役所に相談する場合は、個人ではまともに相手をしてくれない場合もあるので、隣近所数人で相談する。そして根気強く何度も苦情を申し出る必要があります。
ちなみに役所がやってくれる対応としては、職員が注意をする。看板を立てる。防護ネットを張るなどの対応に限られます。
自分で防音対策をする
自治会や役所が早急な対応をしてくれない場合は、やはり自分自身でも対策をしていくしかありません。
とはいえ、何をどうすれば良いのか分からないという方も多いと思います。
私がこれまで行ってきた騒音対策や考えられる防音対策としては以下のような方法があります。
- 引っ越す
- 騒音が発生する時間帯は、自宅以外の場所で過ごす
- 耳栓をする。音楽をかける。
- 窓の騒音対策
順に説明していきましょう。
引っ越す
その場所に住み続ける必要性がない場合は、やはり引っ越すのが一番だと思います。
引っ越し費用や違約金が発生しますが、少なくとも現在悩んでいる騒音とは、完全に縁を切る事ができます。
引っ越し先で快適な生活が送れるのであれば、そのほうが何倍も良いと思います。
賃貸の場合であれば、一番手っ取り早い方法です。
持ち家の場合など、引っ越す事が無理な場合は、次項以降の対策を併用していく事になります。
騒音が発生する時間帯は、別の場所で過ごす
騒音が発生する時間帯がパターン化している場合は、その時間帯は自宅以外の場所で過ごすというのも一つの手段です。
子供(主に小学生)による騒音の場合は、平日であれば、学校が終わってからの16時から18時くらいの時間帯が一般的です。
その時間帯に合わせて、こちらもウォーキング行くとか買い物に行くといった方法です。
ただし、土日の場合は予想がつきません。また土日や夏休みは、普段は部活などで来ない中高生なども来るので用心が必要です。
夜間(22時以降)に学生や暴走族が騒ぐ場合は、警察に通報しましょう。
耳栓をする。音楽をかける
古典的な方法ですが、耳栓をする。音楽をかけるといった方法も一定の効果があります。
私も昼間自宅で昼寝する場合は耳栓を使用していますし、昼間自宅で仕事をする場合は、パソコンで音楽をかけています。
耳栓も時代と共に進化しており、現代ではウレタン性の物が主流となっています。
私が使用しているのは、MOLDEXというメーカーの物です。丸めて耳の中に入れ、ウレタンが復元する力によって耳を閉じていきます。
amazonだと、10個セットで560円です。
MOLDEXの商品は、いくつかの種類があり、お試しセットで、耳のサイズや遮音のレベルを試した後、選択すると良いでしょう。
こちらもamazonだと8種類のセットで500円です。
また、音楽をかけたり、テレビをつける事で騒音との相殺効果があります。
現代ではワイヤレスイヤホンもありますから、PCやスマホとブルートゥースで接続すれば、家事や作業をしながら防音対策できます。
ワイヤレスイヤホンにも様々な種類がありますが、室内で騒音対策として使用するなら、カナル型を選ぶと良いでしょう。
カナル型は、耳栓のように耳穴を塞いだ状態で、音楽を流すので、防音効果が高いです。
ちなみに私が使用しているワイヤレスイヤホンは、JBLというメーカーの物です。
JBLのイヤホンも様々な価格帯がありますが、私が使用しているものは、amazonやYahooショッピングだと、大体5千円以下で買えます。
窓の騒音対策
耳栓やワイヤレスイヤホンによる防音効果は高いですが、自宅にいる間ずっとつけている訳にもいきませんから、最後におすすめするのは窓の防音対策です。
理由は、騒音が入ってくるのは、主に窓だからです。(他には通気口や換気扇など)
次項以降で詳しく解説しますが、窓は構造上、左右と上下に隙間が空いています。
この隙間を埋めてしまわないと、窓を閉めていても、実際には隙間だらけという事になります。
そして窓を防音するためには、まず窓の構造を知る必要があります。
窓の構造を知る
では、窓の隙間を埋めるため、まず窓の構造を理解しておきましょう。
窓サッシには、左右、上下、そしてサッシが重なる中間にも隙間があります。
順に見ていきましょう。
窓の左右の隙間
窓(サッシ)は、ガラスを四方から囲って固定する構造となっています。
この囲いを固定するために、窓の左右の上下(四点)はネジで固定されており、古い窓の場合は、このねじの頭が3ミリ~4ミリ程度飛び出しています。
このまま窓を閉めてしまうと、左右のねじが窓枠に当たり、音がしますし、窓枠を傷つけてしまうため、窓枠には写真にあるような当て止めが付いています。
つまり窓の左右は、それぞれに3~4ミリの隙間が空いているという事です。
ちなみに比較的新しい窓では、このねじが出ないように工夫されています。
窓の上下の隙間
日本の家庭で一番使用されている左右に開け閉めする窓は、引き違い窓と言います。
引き違い窓を窓枠に入れる際は、一旦上に差し入れてから、レールの上に戸車を載せます。
実際に室内側から見た左側の窓の上部に手を入れてみると、窓枠から1センチ程度下に下がっているのが分かると思います。
窓を閉めた状態で、換気扇を回すと、この窓の上の隙間から風が入ってきます。
またサッシの下部も戸車がレールの上に載っている訳ですから、数ミリ程度浮いている訳です。
窓の防音対策は、この上下の隙間をいかに埋めるかが一つの鍵となります。
窓の中間の隙間
窓の中間の隙間というのは、左右の窓が重なる部分です。この重なる部分がピッタリだと窓の開け閉めができないため、わずかですが隙間が空いています。
比較的新しい窓では、返しが付いていたりで、ほぼ騒音や隙間風の侵入を防いでくれますが、古い窓の場合は対策が必要となります。
防音対策をする部屋を決める
窓の構造を理解したところで、次に実際に騒音対策をする部屋を決めましょう。
賃貸で一部屋だけの場合は、その部屋で決まりですが、間取りがある場合は、騒音から避難できる部屋を一つ決めましょう。
理由は、一つ避難場所を確保できる事で心に余裕が生まれるからです。その上で他の部屋の対策をしていきましょう。
私が考える防音対策をする部屋の選び方は以下の通りです。
- 騒音に直接触れる部屋(近い部屋)は避ける
- 通気口や換気扇のある部屋は避ける
- 比較的新しい窓の部屋を選ぶ
やはり防音対策をするのであれば、騒音に直接触れる部屋は避けた方が良いでしょう。できるだけ騒音から離れた部屋を選びましょう。
通気口や換気扇のある部屋も、そこから音が入ってくるので、避けたほうが無難です。
また、窓も年々進化してきているので、できるだけ新しい窓の部屋を選んだほうが良いでしょう。
私は築45年位の家に住んでいますが、33年前に増築、23年前にリフォームをしており、それぞれの窓を比べてみると、やはり全然違います。
窓サッシの隙間を埋める
さて、本項では具体的な窓サッシの騒音対策を紹介していきます。
窓の左右の隙間を埋める
窓の左右の隙間を埋めるには、市販のスポンジ材の隙間テープを使用します。
100円ショップにも売っているので見た事がある方もいると思います。
買ってきて、すぐに貼りたくなりますが、ちょっと待ってください。二点注意があります!
- 左右両方に貼ると窓が閉まらなくなる可能性がある
- 2~3年でのりが劣化する可能性あり
一般的な隙間テープは、厚みが約1センチあり、スポンジなので圧縮されますが、左右両方に貼ると窓の鍵がかからなくなる可能性があります。
買ってきたら、10センチほどに2つ切り、窓の左右の上部、中間部、下部などに仮止めし、窓の鍵がかかるか確認しましょう。
貼ってしまって、鍵がかからなくなってしまった場合は、ねじの当て止めの部分を避けて貼ると、鍵が閉まる場合もあります。
もう一つは、このスポンジ材の隙間テープは、2~3年で劣化してくるため、定期的に貼り換えが必要となります。
テープを直接貼ってしまうと、貼り換えの際に、のりも劣化しているため、剥がすのが大変です。
最近の窓では、サッシ側に15ミリ、または窓枠側に30ミリ幅の溝になっている事が多いです。
隙間テープにも15ミリ幅、30ミリ幅の物があるので、貼り着けずに溝にテープを埋めてしまいましょう。
また貼り付ける場合も、テープを上から下まで全て貼り付けずに上部5センチ、下部5センチ、中間5センチといった最低限の箇所だけ止めるようにしましょう。
上下の隙間を埋める
次に上下の隙間を埋めていきましょう。
私が使用した経験があるのは、以下の三通りの材料です。
新聞紙を使う
一番安価で手軽な方法としては、新聞紙があります。
また新聞紙は、左右に広げると、約80センチとなり、サッシ片面(一枚)の横幅が大体80センチ~85センチ位ですから、サイズ的にもちょうど良いです。
新聞紙を棒状に折りたたんで、上下の隙間に差し込んでいきます。
その際、室内側から見た右側の窓は、しっかり折りたたんで差し込み、左側(奥側)の窓は、アーチ状になるようにします。
バックアップ材を併用する
新聞紙だけでもある程度の遮音効果がありますが、もうワンランク防音効果を高めるためにはバックアップ材といった物を使用します。
バックアップ材は、外壁材を貼り付ける際、コーキングの奥に埋め込むポリエチレン製の建築資材の事です。
外壁は夏に膨らみ、冬に縮む性質があり、圧縮しても復元するバックアップ材を使用することで、コーキング材のひび割れを防ぎます。
またこういった柔らかい素材には吸音効果もあります。
音には反射して伝わっていく性質があり、クッション性のある柔らかい素材に当たる事で、音の反射性が弱まります。
このような効果の事を、音を吸収するという意味で吸音と言います。
公園につつじが植えてあるのは、天然の吸音効果があるためです。
音を防ぐ素材には吸音材と音を遮断する遮音材があります。
バックアップ材は、室内側から見た左側の窓の上部や下部に使います。
ただし、吸音するだけでは音が遮断されないため、私は新聞紙で包んで使用しています。
また右側の窓には同じような素材の緩衝材(断熱材)をやはり新聞紙で挟むようにして使っています。
バックアップ材や緩衝材まで使用すると、防音効果はかなり高まります。
実際、私もテレビも付けていましたが、公園で一番うるさい野球少年たちが来ていた事を気付かなかった事がありました。
まとめ
今回は、私がこれまでやってきた騒音・防音対策について紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
実際は、もう一段階上の騒音対策もありますので、準備ができ次第アップしていきたいと思います。
本記事が騒音に悩んでいる方の一助になれば幸いです。