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故障した太陽熱温水器、撤去するか?交換するか?

太陽熱温水器の写真
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壊れたままの太陽熱温水器(ソーラー)を放置したままの方も多いと思います。今回は、故障した太陽熱温水器を撤去したほうが良いのか?買い替えたほうが良いのかを考えてみます。

太陽熱温水器とは?

30年ほど前までは、屋根に太陽熱温水器を設置している家が多かったです。実際に付けていた方もいると思います。

太陽熱温水器の構造は、集熱板で太陽光を集めて温水を作り、水の比重を利用して貯湯タンクにお湯を貯める自然循環方式となっています。

電気代もガス代もかからず、蛇口さえ捻れば、常時温かいお湯が出てくる訳ですから、まさに究極のエコ商品と言えるでしょう。

我が家でも二代(二台)にわたり、約40年間使用していました。

その究極のエコ商品だった太陽熱温水器ですが、最近はすっかり見かけなくなりました。

理由は、なぜでしょうか?

太陽熱温水器のメリットやデメリットも含めて考えてみたいと思います。

太陽熱温水器のメリット

太陽熱温水器のメリットとしては、以下のような点が考えられます。

  • 電気代、ガス代などのランニングコストがかからない
  • 断水時などの災害対策としても有効
  • 自然環境に優しい究極のエコエネルギー

やはり最大のメリットは、電気代、ガス代などのランニングコストが一切かからない点が挙げられます。

また断水時でも水を溜めておけば、災害対策となります。飲料水としてはおすすめしませんが、洗い物やトイレ用水としては有効です。

化石燃料を用いず、CO2も発生させませんから、自然と地球に優しいまさに究極のエコエネルギーと言えるでしょう(^-^)

太陽熱温水器のデメリット

では、太陽熱温水器のデメリットも考えていきましょう。

  • 初期費用がやや高額
  • 15年ほどを目処に故障する
  • 撤去費用、処分費用がかかる

初期費用はやや高額と言えます。私が今回数件から見積もりを取ったところ、既存商品の撤去、処分費、商品代、設置費用含めて、28万~42万といった相場でした。

新規に取り付けるだけであれば、撤去や処分費はかかりませんから、5万前後は安くなると思います。

太陽熱温水器は、大体15年前後で消耗部品の劣化で水漏れします。故障する原因については、次項で詳しく紹介します。

また故障した際、太陽熱温水器は一部が特殊な部品を使っているため、修理できる設備屋(水道屋)が少ないという欠点もあります。

そして、処分する場合は、撤去費用、処分費用(7万~12万位)がかかりますので、その費用も初期費用に加えた上で元が取れるか考えたほうが良いでしょう。

太陽熱温水器が故障する原因

水漏れした太陽熱温水器の写真
太陽熱温水器が壊れる原因は、大体水漏れです。うちも2台とも水漏れが原因でした。

太陽熱温水器の本体部分は、アルミやステンレス、ガラスなどの材質でできていますから、外観だけであれば20~30年はもつと思います。

経年劣化して壊れるのは、大体プラスチック製やゴム製の部品です。

太陽熱温水器の経年劣化で壊れる部品
  • ボールタップの破損
  • 集熱板とタンクをつなぐジャバラホースの亀裂
  • 採湯管フロート及び接続口パッキンの劣化
  • 貯湯タンクの亀裂
  • 外部ホースの劣化など

ボールタップは、水量が増してボールが浮かぶ事で止水する部品です。トイレタンク等でも使用されています。

ボールタップが破損して浮力が弱まったり、ボールに水が入ると、水が止まらなくなり水漏れします。

集熱板と貯湯タンクは専用のゴム製のジャバラホースが使われています。このホースに亀裂が入ると、やはり水漏れします(T_T)

大体4ヵ所くらいつないであるのですが、ほぼ同時期に劣化が始まるので、1ヵ所亀裂した場合も、ホースはすべて変えたほうが良いでしょう。

フロートは、ボールタップと同じく水の浮力を利用した採湯口です。タンク上部の一番温かいお湯を吸いだし、蛇口へとお湯を運びます。

故障するのは、フロートそのものよりも、接続口のパッキンです。

今回うちが水漏れしたのも、この接続口のパッキンからでした。

太陽熱温水器のフロート接続部分のパッキンから水漏れしている写真
接続口のパッキンから水漏れしている写真

その他、貯湯タンク自体も何年間も熱湯を貯蔵する訳ですから、経年劣化していきます。

タンク自体に亀裂が入ったり、破損した場合は、修理は無理なので買い替えるか撤去するしかないでしょう。

上記で紹介した部品を自分で取り寄せて交換できるならば、DIYでの修理も可能です(必ずメーカーに問い合わせて、型式などをご確認ください)

太陽熱温水器 撤去するか?交換するか?

私の場合は、フロートの接続口のパッキンからの漏水が原因でしたが、太陽熱温水器の製造から18年以上経っており、適合する部品がなく、買換えか撤去を選ぶ事となりました。

では、買換えか撤去か、難しい選択でした。

何しろ40年以上(2台で)使っていましたから、太陽熱温水器のお湯を使うのが当たり前になっていたからです。

結論から言えば、元が取れるか約1年計算した上で、私は撤去しました。

買換えか撤去かで悩んでいる方は、1年分の故障前と故障後のガス代の差額を算出してみてください。

その差額の15年分と、商品代 + 撤去処分費 を比較してみましょう。

また、その上で家族構成も考えたほうが良いと思います。

私の場合は、元々5人家族で、その後4人家族の時期があり、現在は2人となりました。

計算上、2人では元は取れなかったですね。たぶん4人家族以上であれば買い替えていたと思います。

まとめ

今回は、太陽熱温水器のメリットやデメリット、修理部品の紹介、また故障した場合に撤去したほうが良いのか?買い替えたほうが良いのかを考えてみました。

結論から言えば、40年以上使っていた太陽熱温水器との縁は終わる事になりました。

ただ、まだ子供が小さくて4人家族以上であれば、エコキュートなんかより、太陽熱温水器のほうをおすすめします。

購入する場合は、よく考えてご購入ください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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