昨今の電気代の値上がりや災害対策として、太陽光発電を考えている方も多いと思います。本記事では、主に家庭用の太陽光発電機(ソーラーパネル)のメリットやデメリット、また太陽光パネルの種類や選ぶ基準を解説します。
Contents
太陽光パネルとは?
太陽光パネル(太陽熱発電機)は、ソーラーパネルとも呼ばれ、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する機器(パネル)の事を言います。
近年、環境問題への関心の高まりとともに注目が集まり、住宅などに設置することで、電気料金の削減や、停電時などの災害対策として有効です。
太陽光発電のメリット
太陽光発電のメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 災害時の停電対策
- 電気料金の削減
- ランニングコストがかからない
- 環境問題への取り組み
太陽光パネルで発電した電気をポータブル電源(蓄電池)に充電して使用すれば、災害時の停電対策になりますし、電気料金の削減となります。
またパネルが壊れない限りは、基本的にランニングコスト(燃料代など)はかかりません。
実際、私は購入した年(2022年)は、ほぼ毎月、前年同月比で15%ほどの節電になりました!
その後は電気代の値上がりで、前年同月比で+の状態が続いていますが、それでもこれが無かった事を考えると怖いですね(^_^.)皆さん、大変だと思います。
その他、自分で発電した電気を使う事で、環境問題にも直接寄与しているという自負があります。
太陽光発電のデメリット
太陽光発電のデメリットは、以下の通りです。
- 初期費用がかかる
- チャージコントローラーかポータブル電源(蓄電池)が必要
- パネルは経年劣化する
- 処分費用がかかる
自宅で使用する電気のすべてを賄う大型ユーザーの場合は、大規模な工事を行う事になり、初期費用がかなりの高額になります(おおよそですが150万~300万位は考えておいたほうが良いでしょう)
家庭用の小型家電などを中心に使う携帯型のパネルでもポータブル電源とセットで10万~15万位はします。
太陽光パネルから直接家電につなぐ場合はチャージコントローラーが必要です。用途が限られますので、ポータブル電源(家庭用蓄電池)に充電して使用する事をおすすめします。
また太陽光パネルは、紫外線により経年劣化しますし、発電量も年々落ちてきます。
そして、最終的には廃棄物として処分費がかかります。
便宜上、自宅で使用する電気のすべてを太陽光発電で賄うユーザーを大型ユーザー、充電可能な小型家電を中心に使用するユーザーをミニマムユーザーとして区別しています。
本記事では、ミニマムからミディアムユーザー向けの太陽光パネルを紹介します。
太陽光パネルの選び方
太陽光発電機(ソーラーパネル)の選び方を紹介しますが、最初はポータブル電源とセットで購入したほうが良いと思います。
理由は、各メーカーで太陽光パネルとポータブル電源をつなぐケーブルに差異があるためです。別々に買った挙句、結局つなげなかったという事もあります。
太陽光パネル自体を追加で購入するのは、発電量が物足らなくなったり、発電量が落ちてきてからで良いと思います。
私が購入した太陽光パネルとポータブル電源のセットを紹介しますので、参考にしてみてください。
GOOD GOODS ポータブル電源
私が最初に購入したポータブル電源と折り畳み式の120Wソーラーパネルのセットです(購入は2022年)。価格は152,000円程度(私の購入時は、125,000円位でした)
GOOD GOODSは、工事用の照明器具を販売している会社です。
リン酸鉄リチウムバッテリー、AC出力1000W、蓄電容量1280Wh、ミニマムよりもミディアムユーザー向けです。
ACコンセントが3口、USB3.0が3口、typeCが1口、DC出力も可能です。あと、明るさを3段階で調節できるLEDライトも付いています。
充電可能な家電に限らず、蓄電容量に余裕があれば、テレビ、扇風機、洗濯機、スティッククリーナー(消費電力300W)なども使えます(各家電の消費電力による)
T-falのケトルや600Wの電子レンジ(消費電力1350w)、トースター1000wなどは、消費電力がAC出力を上回るため使えません。安全装置が働いて自動停止します。
重さが14キロくらいあるので、女性には少し重いかも(^_^.)
充電可能な家電のみに使用するミニマムユーザー向きの商品もあります。
こちらも120Wのソーラーパネルとセットで、価格は9万円程度。
リン酸鉄リチウムバッテリー、AC出力500W、蓄電容量540Whです。容量に余裕がある時は、テレビや扇風機、洗濯機にも使えそうです。
ACコンセントは2口、重さは6.3キロです。初めての方は、こちらの商品のほうが良いかもしれませんね。
EcoFlow ポータブル電源 DELTA 2
次に私がサブとして使用している「Eco Flow DELTA mini」を紹介しようと思ったのですが、もう生産が終了しているようなので、よりパワーアップしたDELTA2を紹介します。
こちらの商品は、160Wの太陽光パネルとセットになります。
リン酸鉄リチウムバッテリー、AC出力1500W、蓄電容量1024Wh、この商品もミディアムユーザー向けと言えるでしょう。
私がEcoFlowの商品を買った理由は、AC出力がGOODGOODSのポータブル電源よりも高く、より多くの家電を使用できると思ったからです。
自宅コンセントから高速充電も可能で、重さは12キロ。
ACコンセントは6口ですね。miniより一つ増えてる(*_*;
USBは、3.0が2口、急速充電用が2口、typeCも2口のようです(詳細は販売先にてご確認ください)
DELTA miniは、リチウムイオンバッテリーでしたが、DELTA2ではリン酸鉄リチウムバッテリーに進化していますね。
DELTA2のもう一つのメリットとしては、専用のエクストラバッテリーと接続する事で蓄電容量をほぼ2倍にアップグレードできるところです。
「蓄電容量をもっと増やしたい」と思ったら、購入すればすぐに増やす事ができます。
EcoFlowの商品は、年に数回バーゲンセールを行うので、その時を狙いましょう。
価格が約半額になります(*_*;
ポータブル電源の規格や選び方については、下記リンクをご参考ください。
太陽光パネルを追加で購入する理由
前項で、太陽光パネルとポータブル電源のセットを紹介してきましたが、日常的に使用するようになると、段々物足らなくなってきます。
太陽光パネルを追加で購入する理由としては、以下のような事例があります。
- 発電量が物足りない
- 経年劣化により発電量が落ちてきた
- 新たな設置場所を思いついた
太陽光パネルに記載されている発電量は、日射量や日射角度、気温などすべての条件が100%揃った場合の理論値が記載されています。
実際の発電量は、記載量の7割程度です(100Wであれば、70W程度)当然、曇り空や影ができれば発電量はがくっと落ちます。
また、あまり知られていませんが、真夏はパネルの温度が上昇してしまうため、逆に発電量は落ちます。(25度程度が適温)
キャンプや災害時など、年に数回しか使用しない場合を除き、私のようにほぼ毎日充電している場合は、紫外線によりパネルは必ず劣化していきます。
私は120Wの太陽光パネルを所有していますが、初年度でも100Wを超えたのは、年に数回程度でした(通常は70W~80W程度)、購入から3年経った今では60Wでも良いほうです。
こうなってくると、充電に時間がかかりますから、やはり新しい太陽光パネルが欲しくなります(^_^.)
太陽光パネルを選ぶ基準
太陽光パネルを選ぶ基準としては、以下のような点が挙げられます。
- 設置場所
- 必要な発電量
- MC4ケーブル
- パネルの種類
第一に考えるべきは、太陽光パネルの設置場所があるかです。
せっかく発電量の大きいパネルを追加で買っても、設置スペースがなければ意味がありませんから、購入前にどこに置くかを考えておきましょう。
私は、120Wの折り畳み式の太陽光パネルを所有していますが、横幅が169センチ、縦幅は52センチあります。
午前中は東南方向のベンチに立てかけて使っていますが、これがワンサイズ上の200Wの折り畳み式のパネルだと、横幅は226センチ位あります。
横幅が60センチオーバーとなり、この場所には置けなくなります(=_=)
このベランダには、複数のパネルを吊るす事も可能ですが、午前中は陽が当たりません(^_^.)
このように太陽光パネルは、時間帯によって複数の設置場所(最低2カ所)が必要となります。
太陽光パネルの発電量
現在の私のパネルの発電量は60Wまで落ちていますから、1280Whの蓄電池を満タンにするのに、一日8時間(午前9時から午後5時まで)充電した場合で丸2日以上(20時間以上)かかります。
これが200Wのパネルであれば、7割の発電量だとしても、140Wですから約9時間(1日)でほぼ満タンになります。
このように、発電量の大きいソーラーパネルを購入する事で、充電時間は大幅に縮小されます。
MC4ケーブル付属の太陽光パネルを選ぶ
前述したように太陽光パネルとポータブル電源をつなぐケーブルは各メーカーで異なっており、特にポータブル電源の接続口は統一されていません。
しかし、ケーブルの途中で、一旦MC4ケーブルにつなぐ事は、大体統一されているようです。
ですので直接MC4ケーブルに接続されている太陽光パネルを選んだほうが良いでしょう。
また可能であれば、ケーブルの長さが2~3メートル以上あるのが理想です。
太陽光パネルの種類
最後に太陽光パネルの種類を確認してみましょう。
ソーラーパネルの種類は、大別すると3種類あります。
- 折り畳み式
- 設置型
- 薄型(フレキシブル)
それそれの特徴を表にすると以下の通りです。
種類 | 発電量 | 価格 | 持ち運び | 耐久性 |
---|---|---|---|---|
折り畳み式 | △ | × | 〇 | △ |
設置型 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
薄型 | ?たぶん〇 | △ | ◎ | ? |
折り畳み式のパネルは、複数枚のパネルを接続して折り畳み可能としているため、表記された発電量が同じでも、単一パネルの設置型には劣ると思います。
価格は、同一の発電量とした場合、高い順で折り畳み式 → 薄型 →設置型の順になります。
持ち運びは、薄型がダントツで軽いです。設置型は、折り畳み式の2倍くらいの重さです。
耐久性は、アルミやステンレスの枠に囲まれ、耐熱ガラスでおおわれている設置型のほうが、やはり強いでしょう。
総合的に考えると、現時点では設置型がベストですが、やはり重さが難点となります(^_^.)
私が現時点で、追加購入したいなと思う商品を紹介しますので、ご参考ください。
ポータブル電源とのセットで紹介したGOODGOODSの200W折り畳み式の太陽光パネルです。
単結晶のシリコンソーラーパネル。MC4出力で、ケーブルの長さは3mあります👍
展開時のサイズは、225.6センチ × 52.5センチ。重さは6.8キロです。
価格は、51,150円。やはり価格が高いですね。あと横幅が226センチ…、設置場所を探すのが大変そうです。
180Wの設置型の太陽光パネルです。MC4ケーブル接続、ただしケーブルの長さは50センチです(T_T)
サイズは、147.9センチ × 66.4センチ、厚さが3.5センチあります。重さは約10キロです。
価格は、16,500円となります。
折り畳み式と比べると、価格は安いです。サイズも横幅は一回り小さくなります。ネックは、重さが10キロとMC4ケーブルの長さでしょうか(^_^.)
EcoFlow製の100Wフレキシブル(薄型)のMC4出力のソーラーパネルです。価格は23,600円。
中国メーカーの200Wフレキシブルタイプも販売されていますが、信頼性を取ってこちらの商品を選択しました。
サイズは、105.5センチ × 61.2センチ。厚さは2.5センチ。重さは2.3キロです。
フレキシブルは柔らかいという意味ですが、他社のフレキシブルタイプのようにぺらぺらではないようで、据え置きとしても使用できるようです。
かなりの人気商品のようですね。買おうかな(^_^.)
まとめ
今回は、家庭用の太陽光発電機(ソーラーパネル)のメリットやデメリット、太陽光パネルの選び方について紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
現在、私も太陽光パネルの追加購入を検討していて、今回改めて様々な商品を調べて見ましたが、やはりフレキシブルタイプのソーラーパネルに興味を持ちました。
今までは、中国メーカー、中国製の太陽光パネルが多かったのですが、日本の大手企業も参入してきて、今後の進化が期待できそうです。
今後も気付いた事があれば、加筆改訂していきますので、定期的にこちらのページをご確認ください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事と関連性の高い以下のページもよろしければご参考ください。
太陽光パネルで発電した電気を溜めておくポータブル電源のメリットやデメリット、選び方を紹介しています。
太陽光発電と同じく太陽熱を利用した太陽熱温水器のメリットやデメリット、また故障した場合に撤去したほうが良いのか?買い替えたほうが良いのかを紹介しています。