介護の最大の敵の一つと言えば、腰痛ですよね。
私も介護が原因の腰痛に悩まされた経験があります。
現在、介護をされている方で腰痛に悩まれている方も多いのではないでしょうか?
今回は、私なりの腰痛の予防法について、お話したいと思います。
Contents
【なぜ腰痛になるのか、腰痛の原因を探る。】
腰痛を予防するためには、まず腰痛になる原因を探らなければなりません。
介護をしていると、おむつを履かせたり、靴を履かせたりと、ついつい前傾姿勢を取ってしまう事が多いと思います。
まず、この前傾している姿勢というのは、4~5キロある頭部を腰や首の腱だけで支えている状態です。それを日常的に続けていては、当然腰や首の筋肉や腱は疲弊して、肩こりや腰痛の原因になってしまいます。
その上で、介護の場合は、50キロ以上はある患者を起こしたり、抱えたりといった作業を日常的に行っている訳です。
そう考えると、腰痛にならないほうが、かえって不思議とも言えますね。
腰痛を予防するには、日常生活や介護のやり方を見直していく必要があります。
【寝た状態からの起き上がり方】
まず寝た状態からの起き上がりですが、前傾して「せーの!」と引き上げている方も多いと思いますが、寝た状態からの起き上がりは、できるだけ電動ベッドのリクライニング機能を使って行いましょう。
その際、あお向けのままで起き上がらせるよりも、横向きになってもらってから起き上がらせたほうが、座り直しの手間が省けます。
【ベッドからの起き上がり方】
上のイラストのような立たせ方が介護のガイドブックなどでも紹介されている事がありますが、基本的に向かい合って抱え上げるのはNGです。
理由は、患者の足の力が強く、自分一人でも立つ事ができる状態であれば問題ありませんが、人間というのは足の力が弱ってくると、その分を手で引き寄せようとするんですね。
つまり、手で強烈に引き寄せようとしている患者を抱えて立ち上がらせようとすると、引き寄せる力+体重がこちらに掛かってきますから、腰に非常に負担が掛かります。
ベッドから立ち上がらせる場合は、必ずベッドに備え付きの手すりやベストポジションバーを持ってもらって、せめてこの引き寄せる力がこちらに掛からないように注意しましょう。
また立ち上がらせてから、座らせる時にも注意が必要です!
実は、この座らせる時にギックリ腰になってしまう方が多いようです。理由は座らせている動作というのは、前傾姿勢になり、患者の全体重が腰に掛かっている状態だからです。
放り投げるようにして座らせてしまうと患者にとっても危険ですし、座らせる時も体を密着させて、前傾姿勢にならないように丁寧に扱うようにしましょう。
【ベッド上で行う作業】
介護をしていると、おむつを替えたり、体を拭いたり、薬を塗ったりとベッド上で行う作業も多くあります。
ベッド上で作業をする時は、必ずベッド上に片膝を着いて行うようにしましょう。これだけの事でも、随分と負担が減ります。
【日常の中での腰痛予防】
日常生活の中でも、腰に負担を掛ける作業や姿勢を取っていないか意識してみましょう。
物を持ち上げたりする時も、腰を屈めて持ち上げるのではなく、膝を屈して体に密着させて持ち上げるようにしましょう。
また洗濯物を干す時も、洗濯物は椅子などの上に置いて、なるべく腰を折らないように注意しましょう。
【腰痛になってしまった時は】
介護作業や日常生活の中での腰痛の予防法を色々と紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
それでも、寒くなってきたり、ふとした動作で腰痛になってしまう事もあります。
腰痛がひどい時は、とにかく動かさないこと!
そういう時は、コルセットを装着してみたり、なるべく体を休めて、早く回復するように努めましょう。
作業療法士と共同開発した腰サポーター
腰痛が出る時というのは、こちらも疲れているというサインなのかもしれません。
痛い時は、何もできなくなりますからね。休息する良い機会なのかもしれません(^-^;
腰痛とは、うまく付き合って、できるだけグッドコンディションで介護をやっていきたいですね。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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