父の場合は、嚥下障害が強く、なかなか口から食事を取るという事ができませんでした。
初めて口から食事(リハビリ以外で)を取れたのは、リハビリ病院に入院して3~4か月後、脳梗塞を発症してからであれば、半年を過ぎていたように思います。
「続く入院生活」に記載したように、もう「胃ろう」の処置をお願いしようかと考えていた頃の事でした。
Contents
【家族全員が驚いた、師長の大胆な決断!】
ある日、看護師長さんが「〇〇さん、食べられるんじゃない?食べさせてみましょうよ!」と仰いました。(〇〇は、父の名前です)
父も家族も「えー!?」という感じです(◎o◎)
いま考えると、この師長さんの行動はすごいですよね。
主事医のほうからの指示もないし、嚥下のリハビリを担当していた言語聴覚士の許可もない。まさに師長の独断です!
つまり全ての責任は、この師長さんにある訳です。
しかし、この病院での主治医は脳外科の専門という訳ではありませんでしたし、言語聴覚士も新人です。誰よりも多くの患者を現場で見てきたのは、この師長さんです。
【夢にまで見た、半年ぶりの食事】
父のほうも、まったく躊躇はありませんでした。本当に夢にまで見た食事です。
正直を言えば、食事というよりは、細かくミキサーにかけてあり、流動食のようなものでした。
それでも、父は本当に「美味しい!」と言って食べていました。何しろ半年ぶりの食事なのです。
さすがに完食とまではなりませんでしたが、まさに感動して食べていました。
私達にとっては、食事を取るという事は、日常的なもので、毎日当たり前に食べていますよね。
これが半年もの間、食事が取れないとなると、どういった感じだったのでしょうか?
もし自分が、と思っても想像すらできません。
本当に父は、よく耐えていたと思います。
食事のほうは、その後段階的に変わっていき、細かいミキサーから、ミンチ程度、そして最終的にはシーチキン位の粗刻みの食事になっていきました。
スポンサーリンク
【食事が取れた事による変化】
そして、この口から食事を取れるようになった事で、体力が劇的に戻っていきました。
当然、リハビリに取り組む意欲も上がっていきます。今まで出来なかった事にも積極的に取り組んでいきますし、また出来るようにもなっていきました。
食事って、本当に大事なんですね。
世の中には色々な健康法がありますが、やはり毎日三食、食事を取るという事に勝る健康法はないように思います。
それにしても、本当にこの師長さんには感謝です!
もし、この師長さんの一言がなかったら、今も食事が取れていなかったかもしれません。
おそらく、師長さんのほうでも、父の体力は極限まで落ちていましたし、ここで食べさせておかないと、もう一生食事は取れないのでは、と思ってらっしゃったのだと思います。
そこで、責任を持って、一歩を踏み出せる勇気、本当に素晴らしかったと思います。
次回は、リハビリ病院で出会った人々の事を書きたいと思います。
ブログランキングに登録してみました。応援して頂けると幸いです(^人^)