前回の「父の退院。デイサービス(介護保険サービス)を利用する」でデイサービスについて紹介致しましたので、今回はデイケアと訪問リハビリについてお話したいと思います。

デイサービスとデイケアは、言葉のニュアンスが何となく似ているので、混同される方も多いと思いますが、サービスの目的自体が全く異なります。
デイサービスは、主に入浴と食事の提供を行う介護保険サービスであるのに対し、デイケアは機能回復を目的とした専門的なリハビリを行う通所介護保険サービスという事になります。
ただし、施設によっては、デイサービスと同じように食事や入浴のサービスも同時に行ってくれるところもあります。
訪問リハビリの場合は(通所ではなく)、自宅などに訪問して専門的なリハビリを行う介護保険サービスの事を言います。
どちらも理学療法士や作業療法士による専門的なリハビリを受ける事ができ、ここが他の介護保険サービスとの一番の違いとなります。
自宅での介護をしていく上で、機能回復や機能維持のリハビリは必須だと思います。
普通に生活しているだけでは、行動パターンが限定されていき、使わない機能はどんどん衰えていきますし、やはり家族で行えるリハビリには限界があります。
正直を言えば、介護する側も家事や仕事をしながら介護を行う訳ですから、とてもそんな時間は作れないというのが実情だと思います。
その点、デイケアであれば、デイサービスと同じように迎えに来てくれて、一定時間預かってもらう事ができますし、訪問リハビリもリハビリを受けている間は、安心して仕事なり家事なりを行う事ができます。
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【訪問リハビリやデイケアの申請方法】
デイケアや訪問リハビリの申請も、基本的にはケアマネジャーを通して行います。
またリハビリ関連のサービスを受ける場合は、医師の指示が必要です。
その後、当事者、家族と作業療法士や施設の職員を交えてのリハビリテーション会議を行います。
要は、こういうリハビリを行う事で、どのような機能の改善や回復が望めるのか、その計画を立てる訳ですね。
うちの場合は、退院当初は訪問リハビリを週二回利用していました。入院していたリハビリ病院が訪問看護サービスを行っており、そこから作業療法士を派遣してもらっていました。
では、実際に訪問リハビリで何を行うのかを見てみましょう!
【訪問リハビリ(在宅でのリハビリ)を利用する】
訪問リハビリは、通所ではなく、作業療法士などが自宅に来てくれます。
リハビリ前に、体温、血圧などを測定し、体調などを確認します。
うちの場合は、主にベッドサイドで座位の維持や機能訓練を行っていました。
途中、一度先生が変わりましたが、約12年にわたって訪問リハビリサービスを受ける事ができました。
やはり長期的に同じ先生に診て頂けると、こちらの体調や変化も把握した上で行ってもらえますし、安心ですよね。
〇訪問リハビリの注意点
訪問リハビリを受ける際に、一つ注意したい点は、他の訪問サービスを受ける場合も基本的には同じですが、こちらで駐車場を用意する必要があります。
正確に言えば、用意する必要はないのですが、駐車違反でキップを切られた場合は、各自の自腹になるそうです。やはり訪問してもらって、違反キップを切られたりした場合は申し訳ないですよね。
近くにコインパーキングなどがあれば良いのですが、うちのような住宅地にはなく、最初は近所の人が昼間空いている時間に借りたりしていました。
しかし、あまり頻繁に借りる事も出来ず、少し離れた月極駐車場を借りたり、最終的には庭の一部を改修して駐車場を作る事にしました。(この件はいずれ書きたいと思います)
【訪問リハビリからデイケアへ】
平成27年に介護保険法が改正された事により、ケアマネジャーのほうに役所から「退院して10年以上経っているのに、まだリハビリを続ける必要があるのか?」とか「週に4回も風呂に入る必要があるのか?」といったチェックが入りました。
要は介護保険サービスにかける費用を削減したいという事ですね。
「あなたは毎日風呂に入っていないのか?」とか「あなた自身がリハビリを受けられなくなって、体の機能がどんどん低下していっても構わないのか?」と言い返したいところですが、これが国の方針ですから仕方がないのでしょう。
ケアマネジャーと色々と相談した結果、訪問リハビリと週2回分のデイサービスを取りやめ、リハビリと入浴介助を同時に行っているデイケアを週に2回利用する事になりました。
うちの場合は、デイケアのほうが時間が短いのですが、ほぼデイサービスと同額なので、結果的には訪問リハビリの分の費用が節約になったとは思います。
このデイケアを利用する事になった事に異論はないのですが、前述したように訪問リハビリでは、リハビリの専門病院からスタッフを派遣してもらっていました。
一言で言えば、かなりレベルの高い作業療法士のリハビリを受ける事ができていたという事です。
以前、母が骨折した時の記事でも書きましたが、リハビリの先生のレベルも様々なのですよね。人柄が良いとか悪いとかではなく、はっきりした技術の差というものがあります。
このリハビリの技術の差が翌年以降に表れてきますが、それはまたの機会に譲りたいと思います。
【デイケア(通所でのリハビリ)を利用する】
訪問リハビリとデイケアの最大の違いは、在宅か通所かという事だと思います。
訪問リハビリの場合は、自宅に来てくれていましたが、デイケアの場合は自宅へ送迎に来てくれます。
リハビリに関しては、訪問リハビリと同じように、理学療法士や作業療法士による専門的なリハビリを受ける事ができます。
あとは、デイサービスと同じように食事のサービスも受けていますね。
入浴に関しては、現在、うちが利用してる施設では行っていますが、各施設で異なるようです。
イメージとしては、デイサービスと訪問リハビリを合わせた感じでしょうか。
【訪問リハビリやデイケアを利用する。まとめ】
今回は、退院後に行うリハビリとして、訪問リハビリとデイケアを紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
冒頭でも書きましたが、在宅で介護をしていく上で、本人のためにも家族(介護者)のためにも、機能の回復や維持を目的としたリハビリは必須だと思います。
16年在宅で介護をしてきて思うのは、障害だけでなく、加齢によっても機能は衰えていきますし、家族側の負担も比例して増えていきます。
上手に、訪問リハビリやデイケアを利用して、少しでも快適な在宅介護を行って頂きたいと思います。
今回も最後まで、お読み頂きありがとうございます!
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