これまでは、父が脳梗塞を発症してからの経緯を「入院生活」、「在宅介護の準備」、そして自宅での「介護生活」についても紹介してきましたが、今回からは私自身の経緯についても、少しずつ書いていきたいと思います。
理由は、「はじめに」に記載したように、当ブログでは、介護生活を続けていく上で発生する様々な問題について紹介していく予定ですが、介護そのものの問題と並行して、もう一つの最重要な問題は、介護離職などによる介護をする側の収入の低下だと思います。
実際、私も父だけでなく母のほうの介護も重なり(詳しくは「二重介護生活のはじまり」をお読み下さい。)、結果としては離職する事になりました。また、その後一年以上にわたって、ほぼ無収入の状態が続きました。
親の介護をしていれば、兄弟にしろ親戚にしろ、世間的には褒めてはくれるでしょう。友人や知人も大変だろうと労わってもくれると思います。
ただし、褒めてもらっても、労わってもらっても、一切収入にはなりません。
私自身も兄弟や親戚からの援助は一切ありませんでした。
国や市区町村に対しては、介護をされる側だけではなく、介護をする側に対しても何らかの援助をしてもらいたいと思いますが、増え続けていく医療費の事を考えると、介護をする側までの保証は現状では難しいでしょう。
となると、我々介護をする側の人間は、自分自身で何とか収入を得ていくしかありません。
今回は、介護をする側が、どうやって収入を得ていくかを考えていきたいと思います。
Contents
1.自分の働ける時間を考えてみましょう。
まず自分自身の働ける曜日や時間はどうでしょうか?
老健や特養などで預かってもらえるのであれば、フルタイムが可能ですよね。
自宅での介護であれば、やはりデイサービスやデイケアで預かってもらえる曜日や時間内という事になります。
うちの場合であれば、デイサービスが週2回で各6時間、デイケアが週2回で各5時間です。
実際は、遅れて迎えに来る事も度々ありますし、逆に30分ほど早く帰ってくる事もあります。
となると前後30分ずつ引いて、1時間マイナスで、働けても週4回各4~5時間という事になります。これから更に通勤時間を引いて考えると…実質的には、約3時間程度という事になるでしょうか。
この時間をアルバイトやパートにあてれば、多少の収入にはなると思います。
時間的には、ちょうどランチタイムに重なりますから、飲食業などは良いかもしれませんね。
ただし、このデイサービスやデイケアで預かってもらう時間帯は、実際には買い出しに行ったり、掃除や家事をする時間も必要ですし、毎回働きに出るのは難しいかもしれません。
そう考えると、介護をしながら外に働きに出るというのは、本当に大変なんですよね(*_*)
2.自分に何ができるか?
では次に自分に何ができるかを考えてみましょう。
あなたは、これまでどんな仕事をしてきましたか?
アルバイトの経験は?
学生時代に学んだこと?
趣味や特技は?
他人より少し秀でた知識?
子供の頃に好きだったこと?
自分の事を少し客観的に見て、紙に書くなどして整理してみましょう。
もしかしたら、そこから収入につながる何かがあるかもしれません。
私の場合は、20代の前半はコックなどの飲食業をやっていました。
そして20代の中盤から後半までは、建築塗装業や造園業などをしていました。
学生時代に学んだ事ではないですが、歴史や考古学が好きですね。
趣味、プロレスや格闘技は子供の頃から好きでした。
特技、10代の後半から格闘技や伝統武術を学んでいました。
子供の頃は、動物が好きでよく飼っていましたね。
持っている資格は、普通自動車免許に小型建設機械(ユンボ)、小型クレーンの操作、玉掛けなど。
この中で収入が得られそうなのは、う~ん( ..)φ
コックはまだやれるかもしれませんが、前述したように週4回3時間程度のアルバイトでは大した収入にはならないでしょうね。また自宅で介護をやりながらとなると、毎回確実に働きに出るのは難しいでしょう。
次に建築業。実は父が倒れてからも塗装の仕事には何度か行きました。ただ建築の現場というのは、主に現場ごとの短期集中型なのですよね。大体一つの現場を一週間から二週間程度で仕上げていきます。
つまり、雇う側としては、その期間に集中して来てほしい訳です。しかし、こちらは飛び石で週に3~4回しか出れません。となると、私が現場に入ると工期が伸びてしまうんですよね。
趣味や好きなものというのは、ブログを書いてアフィリエイトで収入を得るという方法もあります。(ブログやアフィリエイトについては、別の機会に詳しく書きたいと思います。)
結局、私の場合は10代の後半から学んでいた伝統武術の道場を始める事になります。
教室や道場というのは、長くても2時間程度、また週に2~3回であれば、何とか時間を作れると考えました。(道場の件も次回以降に後述したいと思います。)
何か習い事をされていた方は、教室をやるというのも、一つの選択肢になるとは思います。
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3.現代版内職探し クラウドソーシングとは?
さて、皆さんの場合はいかがだったでしょうか、何か収入に結び付きそうなものはありましたか?
私が道場を始めたのは、今から15年前です。
その頃と比べて一番変わった事は、やはりインターネットの普及だと思います。そして、ここ数年でスマートフォンの所有率も格段に上がりました。
つまり24時間いつでも、インターネットにつながる環境ができた訳です。
そうなった事で、インターネットを使って収入を得ていく方法が色々と出来上がってきました。
代表的なものでは、クラウドソーシングといった仕組みがあります。
クラウドソーシングとは、一言で言えば、企業や個人がインターネットを利用して、不特定多数の企業や個人に業務を外注する事を言います。
〇自分の特技や技術を売る
この仕組みができた事により、個人も自分の特技や技術を売り込んで収入を得ていく事ができるようになりました。
またそういった特技や技術を持っている個人とクライアントを結ぶサイトもあり、代表的なものとしては、「クラウドワークス」や「Craudia(クラウディア)」などがあります。
サイトを見て頂いたら分かりますが、まぁびっくりする位(◎_◎;)様々な案件があります。
WEB制作やデータ入力、イラストやロゴ制作、ライティング、翻訳などの一般的なものから、アプリ制作や各専門分野のちょっとした相談事など、本当に何でもありです。
更に、ココナラなら占いや作曲、動画制作などのカテゴリーまであります。
WEB関係やデータ入力などを職業としてやっていた方であれば、即始める事ができるでしょうし、文章を書くのが好きな方は記事制作などのライター、絵を書くのが好きだった方はイラストや似顔絵など始めてみてはいかがでしょう。
また、当てはまる特技や技術がない場合も、ポスティングや昔ながらの内職といったカテゴリーもあります。
クラウドソーシングの最大のメリットは、クライアント側も完全なプロフェッショナルは求めてはいないという事ではないでしょうか。
もちろんプロに近ければ近いほど良いでしょう。
ただ、プロに頼むのであれば、最初から高い費用を払って業者に頼むでしょう?
しかし、それではいかにもプロが作ったものになってしまいます。言い換えれば、似たり寄ったりのものしかできない訳です。
時代はいま個性を求めているのだと思います。素人らしさが逆に武器になる場合もあります。
実際、全くの素人から始めて、WEBライターとしてすごい成果を出している方もいます。
その方の場合は、安い案件から始めて、少しずつ実績を作り、キャリアを積み重ねていくうちに、クライアント側から指名されるようになったそうです。
ただし、どんな仕事でも必ず納期といったものがありますから、やるのであれば責任を持ってやって頂きたいですね。
〇自宅で仕事ができる事が最大の利点
もう一つの利点は、やはり自宅でも仕事が出来るという事でしょうね。
自宅で介護をする立場としては、通勤時間も無駄にはできないですからね。
そう考えると、自宅でも仕事ができるというのは、大変な魅力になります。
「あっ、これなら私にもできそうだ!」といった案件があれば、躊躇せずに一歩を踏み出してみるのも良いと思います( ^ω^ )
最終的には、何とか稼いでいくしかありませんから。
4.国もフリーランスの事を考え始めた。追記
以下で紹介する記事は、厚生労働省が「働き方改革実行計画」に基づき、今後増えていくであろうフリーランスに向けてのガイドラインを示したものです。
https://www.lancers.jp/magazine/31268
やはり、フリーランスというのは、雇用という形ではありませんから、交渉の面などで色々と不利な事もあります。
記事中にありますが、契約書の作成や契約事項の確認などは、しっかり行っておきたいところですね。
クラウドソーシング最大手の「ランサーズ」も、単に仕事の仲介をするだけではなく、フリーランスや個人事業主が抱える様々な問題やトラブルに対応するサービスとして、【Freelance Basic by ランサーズ】を始めたようです。
一例を挙げると、
・確定申告 → 税理士の紹介
・契約関係 → 弁護士の紹介
・スキルアップ → 講座の紹介
といったように、フリーランスの人達が直面する問題やトラブルに対して、一般的な価格よりも安価で解決できる仕組みを作っていくようです。
今後は、会員向けにワーキングスペースの開放や託児所の紹介なども行っていくようですね。詳しくは、下記サイトをご覧下さい↓
こういった仕組みが今後もうまく循環していって、我々介護をしながら働く人間にとっても、住み良い社会になっていくといいですね(^-^)
「自宅で介護をしながら、いかに収入を得ていくか。」は、今後も当サイトのメインテーマの一つになっていきます。
最後まで、お読み頂きありがとうございました。
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