これまで「デイサービスを利用する。」や「デイケアや訪問リハビリを利用する。」など毎月定期的に利用する介護保険サービスを紹介してきました。
今回は旅行や法事など、数日から短期的に利用できる介護サービスとして『ショートスティ(短期入所生活介護)』を紹介したいと思います。
Contents
【介護の限界点を知る】
在宅で長く介護を続けていると、介護の限界点というものがあります。
仕事にしろ、学業にしろ、一般的な暮らしの中には、区切りといったものがあると思います。
仕事であれば、大きな仕事が終わったとか、決算とかですね。学業の場合は、学期の終わりだったり、卒業だったりです。
一年の中では、盆や正月、GWなどがありますよね。
そうした区切りをつける事で、休息を取ったり、気分をリセットできたりする訳です。
ところが、在宅の介護には、所謂区切りというものがありません。
正月も夏休みもありませんし、基本的に休みという感覚が無いですね。日曜日も介護です(泣)
そうした生活を延々と続けていると、やはり身心ともに疲れが溜まってきて、介護をする側のほうに限界が近づいてきます。
「きつい!」とか「疲れた~!」とか言っているうちは、まだ良いのですが、これが限界点に近づいてくると、イライラが募ってきて、声を荒げたりとか、物に当たったりとか、これは仕事でもありますよね。
そこを越えてしまうと、身心ともに異常が出始めます。
◇ 介護をする側の体調にも注意しよう!
母の場合は、これが顕著で、動悸が激しくなって、体が小刻みに震えている時があります。
「どうして震えているの?」と私が聞いても、本人には自覚がないのです。
あと泣きやすくもなりますね。ある日、母が泣きながら介護をしているので、「何で泣いているの?」聞いてみたら、「あら、そう?」と、これも本人には自覚がないようです。
他にも足に痺れが出てきたり、平衡感覚が取れなくなってきたり、体に色々と異変が起きてくる事があります。
私の場合は、なるべく感情的にならず、粛々と介護をしている事が多いのですが、限界点に近づいてくると、ますます感情が無くなってきます。
「ちょっと待ってね。」とか「早くして!」といった言葉を出すのも億劫になってきて、何も言わずに(何かを言っても無駄なので)やる事をやっている感じですかね。
そうして、段々と絶望的な倦怠感に包まれていく。まぁ鬱症状ですよね。
少し暗い話しになりましたが、こういった事態になる前に、早めにショートスティなどを利用して、気分をリセットしたほうが良いというのが、今回のお話しです。
【ショートスティを利用しよう!】
介護の限界点が近づいてきたらとタイトルにありますが、実はショートスティを利用するにあたり、理由は何でも良いのです。
例えば旅行に行くとか、この日は一日どうしても手が離せないとか、そういう理由でも構わない訳です。
ただし、施設側にその日に空きがあるかどうかで、受け入れてもらえるかが決まる訳ですから、何か予定があるのであれば、早めに申請をしたほうが良いでしょう。
【ショートスティの申請の基準は?】
ショートスティの申請の条件は、施設によって異なるかもしれませんが、基本的には要介護認定(1~5)を受けている必要があります。
日数に関しては、短期のものであれば、まさに1泊から、最長で30日までとなります。
あと、基本的に入院が必要なほど病状が悪い状態であるとか、特別に治療が必要な場合は、受け入れてもらえないようです。(要はその治療に必要な機器や治療ができる人がいなければ、受け入れてもらえない)
【ショートスティの申込方法】
基本的には、デイサービスなどの申し込みと同じように、まずケアマネージャーに預かってもらいたい日程を伝えて、その日に空いている施設を探してもらいましょう。
当然ですが、預かってもらう日数が長いよりも短いほうが、見つかりやすいです。
ですので、旅行などで何日か預かってもらう場合は、ショートスティの預かり先が決まってから、旅行の日程を決めたほうがいいですね。
預かり先が決まったら、これもデイサービスと同じで、施設側との面談があります。
入所する方が、現在どの程度の介護を必要としているのか、また特に気を付ける事などを、施設側と家族の間で話し合います。
それを基にして、施設のほうでケアプランを立てて、受け入れが可能かを判断します。
受け入れが可能と判断されれば、施設と契約を結ぶ事となります。
契約時には、期間中にかかる細かい費用(おむつ代や食事代)などもしっかり確認して契約しましょう。
【ショートスティに向けての準備】
これは「入院に向けての準備」と同じですね。施設側から、入居に際し、必要な物を提示されると思いますので、入居前に確実に準備しておきましょう。
うちで利用した施設では、当日の朝に迎えに来てくれて、最終日はこちらが迎えに行くパターンが多かったです。
何となくですが、ショートスティの日程が決まると、こちらも少し気分が軽くなります。
やはり生活の中では、区切りというものが必要なのでしょうね(^_^.)
自宅で介護を続けていく上で、ショートスティというのも必須な制度だと思います。適度に利用して、気分をリセットしていきたいですね。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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